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京都市 認知症母殺人心中未遂事件

京都市 認知症母殺人心中未遂事件

ブログをお読みいただきありがとうございます。 特殊清掃SCSスタッフの松田です。

数年前に京都市にて起こった、親子殺人心中未遂事件を覚えておられますでしょうか。認知症の母の介護のために職を離れざるをえなくなった息子さんが、最終的に生活の困窮に追い込まれ、母子二人で鴨川沿いを散歩したのち、母を殺害、自分も自殺を図りましたが、この男性は命を取りとめました。
当時の裁判の状況がインターネット等に投稿されています。検察側の陳述などから明かされた内容、そして裁判官の判決文等、泣ける裁判話として話題になりました。裁判官の方からは、被告に対して、お母さんの分まで生きて下さいといった内容の話がなされました。
しかしこの男性ですが、毎日新聞の報道によると、2014年の8月に滋賀県大津市の琵琶湖畔に投身自殺していたとのことでした。亡くなられていた時に所持していたお金は数百円。それとへその緒を所持しており、一緒に荼毘にふしてほしいということだったようです。

事件当時も話題になりましたし、その後の裁判の際にも話題になりました。どこかで、生きておられるのだろうなと思っていましたが、よもやこのような結末になってしまっていたとは、驚きを禁じえません。生きていくことは結局困難だったのでしょうか?生活保護費の不正受給なども問題になることがあります。そのように不正の手段で暮らしている人が恩恵を受けて、本当に必要としている人のところに、セーフティーネットが働かないというのはなんなのでしょうか。そして、介護疲れからくる親族間の殺人や心中といった事件も増加傾向にあります。認知症などの要介護者がでた場合に、介護と仕事との両立が難しいのが現在の状況です。仕事につけないとなると、要介護者の年金などだけでは生活も難しいところです。社会の構造的な問題だけに、なかなか解決の目途は難しいところですが、このような悲しい殺人事件が起きないように、本当に弱者を救うセーフティーネットの構築が急がれるのではないでしょうか。

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