- 2022-09-14 (水) 17:11
- 特殊清掃
9月に入社した野々山です。
先日、先輩の監督の元、初めて特殊清掃を任せてもらい、
現場を経験しました。
内容は、大阪市内のマンションの一室で亡くなった方の特殊清掃です。
現場に到着するとご遺族と合流し、状況を確認。
キッチンと居間の間に倒れ、
そこをまたぐように亡くなっていたことが分かりました。
ご遺族に作業時間の目安を伝え、さっそく清掃に取り掛かります。
初めて着る防護服、近所に臭いが漏れるのを防ぐため、
エアコンは使わず、部屋は閉め切ったままで作業を始めます。
最近は涼しくなってきたとはいえ、通気性のない防護服の中は、
あっという間に汗まみれになり、
メガネはズレ、汗で前がよく見えなくなってきます。
(洗浄中は、手が汚れているため、
メガネのずれを直したり、水分を補給したりすることもままなりません)
体液の跡を少しずつぬぐい、脱げたままのスリッパを片付けていくと、
故人が亡くなった状況が少しずつ分かってきます。
ここに足を向け、ここに頭をぶつけて亡くなったのか…
途中で皮膚や、頭髪も見えてきますが、
不思議と「恐ろしい」といった感情は湧いてきません。
故人の最後の痕跡を、丁寧に洗い流すことだけに集中して作業を行います。
およそ1時間で清掃を終え、現場にご遺族を招き入れます。
今回は、清掃のみで消臭は行わなかっため、
多少の臭いは残っていますが、現場への出入りを阻んでいた腐敗臭は軽減され、
ご遺族にも満足いただけました。
この後、棚など大型家具の処分を弊社で行い、
ご遺族が荷物の整理をされるということでした。
今回は、フローリングに体液の跡が残ってしまいましたが、
ご遺族は、ご家族の最後の姿を愛おしそうに眺めている姿が印象的でした。
私にとって、初めての特殊清掃の現場、故人の最後を見届ける仕事であり、
ご遺族にとっても、大事な場面に立ち会う仕事であることを忘れず、
初心を大事にこの仕事を続けていけたらと思います。
- Newer: エレベーターなし物件での暮らしと生前整理
- Older: 冬眠から覚めた蛆虫くんお帰りなさい。