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ゴミ屋敷の特掃

先日、とある閑静な住宅街の特掃の依頼が舞い込みました。
依頼者は、亡くなった方の親族で、亡くなったのはその方々のおじにあたります。

現場に着くと、その一軒家は外観からして異様な雰囲気を漂わせていました。
庭の木々は伸び放題で、建物の外観にも大きな損傷があり、
一歩間違えば崩れてしまいそうです。
聞けば、もともと依頼者のおばあさんとその息子であるおじさんが二人で暮らしていたそうで、
15年以上前におばあさんが亡くなって以来、
親族も家には入ったことがなかったそうです。

まずは庭の木々をかき分け建物へと近づきます。
さっそく、大量の蚊に襲われ、さらに油断すると伸び放題の枝に頭をぶつけます。
やっとたどり着いた玄関は、どういうわけか開きません。
縁側の雨戸を開くと、その理由が分かりました。
どうやら、家全体をひざくらいの高さまでゴミが覆っているのです。
おじさんは、おばあさんが亡くなった後、
いわゆるセルフネグレクトの状態になったようで、
新聞、雑誌、コンビニで買ったお弁当ガラ、ペットボトル、などのゴミを溜めこみ、
最後には、そのゴミに埋もれるように亡くなっていました。
大量のゴミの中に、黒っぽく変色している部分があり、
おじさんが亡くなった場所だと分かりました。
わたしは、手を合わせ、依頼主のところへと戻りました。

ご遺体の臭い自体は強くありませんが、亡くなったあと腐敗している状況があり、
衛生面の問題があるので、その部分のゴミの撤去と消毒の必要があることをお伝えしました。
依頼主のご意向で、ひとまず亡くなった部屋とその隣のおばあさんの部屋のゴミの撤去を行うことになりました。
2部屋分とはいえ、ゴミは2トントラック3杯分にはなろうかという量です。

作業を始めると、近隣の方からよく声をかけられました。
外観が大きく損傷したこのお宅、数年前の台風で一部が崩れ、そのままになっていたようで、
近隣の人も気になっていたようでした。

まずは、亡くなれた部屋から清掃を始めます。ゴミに埋もれて亡くなっていたため、
汚染範囲がわかりません。そのため、まずは、亡くなられた場所から離れた部分のゴミを回収して、
汚染された部分へと向かっていき、汚染範囲を確認します。
床が見える程度まで片付けていくと、2008年の新聞が見つかり、
この時期からセルフネグレクトが始まったことがわかりました。
そしていよいよ汚染部分の清掃に入ります。汚染部分は、二人がかりで作業します。
汚染範囲を広げてしまったり、汚染部分を必要以上にふれないように注意が必要だからです。

ゴミ屋敷の撤去、そのゴミの量に圧倒されるだけでなく、体力にもなかなか大変です。
特におばあさんの部屋はひざの高さどころか、肩ほどの高さがあり、
下の方のゴミを引っ張り出そうとしても、上からの圧がかかっていて、まったく出てこないのです。
ゴミは見えているのに、なかなか回収できず、少しずつ少しずつ崩していくしかなく、根気のいる作業です。

2日間、のべ6人がかりで2部屋の清掃を終えることが出来ました。
今後、相続等の話が決まれば、家を解体する予定で、
またゴミの撤去を行う必要が出てきそうです。
(内部に残置物があると家の解体は出来ないのです)
このあたり、詳しく知りたい方はぜひ、ビーアライブまでご連絡ください。

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