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「特殊清掃まで必要なの?」

「妹が亡くなったので、掃除をお願いしたいのですが…」

高齢女性からの弱々しい声でご依頼の電話がありました。
ひとりで住んでいた妹さんがお風呂で亡くなったとのことでした。
幸い、発見は比較的早く、ご遺体の状況や現場の臭気等は
そこまでひどくなかったといいます。
それでも、検死を担当した警察からのすすめで、
特殊清掃に入ってもらう方がいいと聞き、
弊社にご相談をしていただけたようです。

現場に伺うと、そこまでひどくはないものの、
確かに亡くなった方の臭いが残っていて、
わずかにご遺体の跡も残っていました。

現場調査に同席して下さった息子さんから、
「浴槽に残っている黒っぽいものは…」と質問されました。
私は言葉を選びながら、
「ショックを受けるかもしれませんが、皮膚の一部です」
とお答えしました。
入浴中に亡くなると、皮膚や筋肉がふやけて、バラバラになってしまうのです。
警察の方もなるべく丁寧にご遺体を運び出してくださいますが、
掃除のプロではありません、どうしても一部が残ってしまうことがあるのです。

その場でお見積りをして、了承を頂き、すぐに作業に取り掛かることになりました。
すると、ご依頼主がほっと胸をなでおろすように、ぽつりとおっしゃりました。
「最初に聞いたときは、怖くて家にも入れなくて…」

年の近い妹さんの死、さらに警察から状況を聞いて、
ショックも大きかったことは想像に難くありません。

聞けば、その後住む予定もなく、
臭いも近隣に漏れるほどではないという状況であったため、
親族から「特殊清掃の必要はあるの!?」と
少し責められていたそうで、
(プロとしての懸念点としては、残ったご遺体の一部を取り除き、
最低限、消毒、殺菌をしておかないと
害虫等の二次被害につながる、とお伝えしました)
この作業を、肉親がするのは酷ですし、
我々に頼って頂いて、お気持ちの面で少しでも負担を軽くできたと思えば、
大変やりがいのあるお仕事でした。

特殊清掃は、費用のかかることですし、
一般の方にはわかりづらいことも多くあります。
こちらもなるべくわかりやすくご説明に努めますし、
もし疑問に思われることや、
今回のように「特殊清掃まで必要があるの?」と思われるケースがあれば
まずはご相談いただければ、しっかりお答えいたします。

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