スタッフブログ|独居死・孤立死・自殺のSCS特殊清掃・ケアサービス
自殺
- 2020-04-13 (月)
- 特殊清掃
SCS・特殊清掃ケアサービスの林田です。
緊急事態宣言が出されて、繁華街に人がほとんどいなくなりました。また飲食店などでは時短営業がされており、夜に開く飲食店も本当に少なくなっています。売上をまかなうために、お昼のお弁当を販売し始めた飲食店などもあり、皆さんの必死さが伝わってきます。お金を稼げているわけではないですが(特殊清掃員は破格の給料で働いているといった都市伝説がありますが、そんなことはないです。)この新型コロナウイルスの騒動が収束したら、色々なところでお金を使ってあげたいなと思います。元ゾゾタウンの社長の前澤さんも高額所得者にはこの際、おおいに税金をかけてほしいというようなことを言っていました。それで、日本から出ていくようならその程度の人間なんだと。この方、色々と毀誉褒貶ありますが、こういった見識に関してはやはりすごい人だなと感心してしまいます。ノブレス・オブリュージュの考えは日本ではあまり根付いてはいませんが、こういった発想はいいことだと思います。寄付などをすると売名だなどと叩く風潮もありますので、おおっぴらに寄付できないのが日本ですが、何もしない人よりは、売名だろうとと善意であろうと、した方がいいことですので、ここら辺の日本の風潮は変ってほしいですね。
さて、経済がこれだけ悪くなるとやはり自殺者が増えてきてしまいます。コロナによる倒産なども出てきていますし、これだ行き詰まって自殺というのは思いとどまって頂きたいですね。コロナとの戦いは戦争に例えられています。しかし日本だけで考えても、あの悲惨な第二次世界大戦を乗り越え、今の日本の繁栄を築いてこられた 方々が大勢ご存命です。いまこそ、こういった方々の経験を聞いて発信して、暗い世の中にも希望があるんだということを多くの人に知ってもらうのもいいのではないでしょうか。こんなご時世だからこそ、自殺者の特殊清掃が増えないことを今切に願います。
感染症と葬儀
- 2020-04-06 (月)
- スタッフのつぶやき
SCS・特殊清掃ケアサービスの林田です。
連日、新型コロナウイルスの感染についての報道が止まりません。今回は葬儀について考えてみたいと思います。志村けんさんの訃報についてのニュースで知られた方も多いとは思いますが、普通の御遺体は24時間は火葬できなくなっているのですが(万が一蘇生の可能性があるため)、感染症法の規定でこの新型コロナウイルスでお亡くなりになった場合は24時間以内に火葬されることになります。それに加えて、新型コロナウイルスでお亡くなりになった場合、御遺体とご対面するとまだウイルスが排出される可能性もあるため、納体袋に納められて、棺などもテープで目張りして搬送するケースも多いようです。火葬場の方や、御遺体を搬送する葬儀業者の方への感染リスクもありますので、致し方ないですよね。これによって、葬儀もご遺骨だけの状態になって、最後のご対面ができないケースも多くなっています。病院でも隔離されていますので、容体が変化したら、その次にご対面できるのはご遺骨だけといった悲しい事態になってしまいます。また葬儀自体も感染リスクが高くなってしまうことを考慮して、自粛や規模縮小の動きがみられます。本当でしたら、志村けんさんのような方は、盛大な葬儀でお見送りされるような人だとは思いますが、今の時期は難しいですよね。おそらく、この新型コロナウイルスの感染が収束してから、お別れ会のようなものが行われるのではないでしょうか。その時は皆さんで盛大にお見送りしたいなと思います。
さて特殊清掃の現場でも御遺体の発見が遅れて、御遺体が傷んでしまうと、納体袋に入れて棺に入れられることになります。死臭もかなりひどいですし、冷蔵庫から火葬場へ直行といった形になってしまいます。通常の葬儀の形態をとるのは難しいですね。御遺体を一目みることも難しいです。弊社でも特殊清掃の場合は、付随して直葬という形で、御遺体を迎えに行って、火葬を行っております。やはりこういう形でのお見送りというものはつらいものがありますので、皆さんにはできれば経験して頂きたくないと思います。
炎上
- 2020-03-29 (日)
- スタッフのつぶやき
SCS・特殊清掃ケアサービスの林田です。
「100日後に死ぬワニ」ツイッターで連載されていて話題になっていたのですが、先ごろ連載が終了しました。何気ない日常を送っているのに、死まであと何日となっていることから、人の生死について考えさせられるといった観点で話題になっていました。
連載が終了して大団円になるかと思われたのですが、その後に矢継ぎ早に、書籍化、映画化、グッズ販売、いきものがかりとのコラボ楽曲発表という怒涛の展開によって、炎上してしまいました。電通案件といったキーワードもかなり発信されましたが、作者の方などの談によれば、始めから企画ありきではなく、徐々に賛同者が増えていった結果、こういった展開になったということでした。中にはお金儲けして何が悪いのといった擁護意見も結構ありますが、お金儲けをしていること自体にそれほど批判は無いように思われます。クリエイターの方がこういったことでお金を儲けることは普通のことですので、そこに異を唱えているというよりは、終了してすぐのこの怒涛の展開に白けてしまったというのが実情ではないでしょうか。「死」というセンシティブな問題に対しての切り口が話題になり、自分自身の生死観についても考えさせられる作品だっただけに、それがあっという間に「お金」のニオイにかき消されたことに対して。違和感や嫌悪感が発生してしまったんでしょうね。
特殊清掃の現場は「死」と隣合わせになります。また、これは葬儀業界の方が一番わかっておられると思いますが、ご遺族様へのご対応は非常に気を遣います。葬式には失敗は許されません。冠婚葬祭ということで、結婚式と葬式を両方扱われる業者もおられます。失敗してはいけないのは同じですが、結婚式はおめでたい席ですので、少々の失敗は笑い流せるところもあります。しかし葬式で失敗すると、これは許せないこととして一生刻まれることになります。それほど「死」というものはセンシティブなものなんですね。「100日後に死ぬワニ」の読者の方も、ご遺族的な気持ちで余韻に浸っておられたんだと思います。そこにお金儲けというニオイがして葬式を失敗されたのと同じ気持ちになったのではないでしょうか。「死」というものについて改めて考えさせられた作品ですが、もう少し色々な配慮をして展開してゆかれるのが良かったんでしょうね。これからの書籍化、映画化、グッズ販売が上手くいくかは微妙なところかもしれませんね。
特殊清掃における消毒の必要性
- 2020-03-25 (水)
- 殺菌・消毒
SCS・特殊清掃ケアサービスの林田です。
特殊清掃の現場に入る際にまず気を付けないといけないのが感染症対策です。死後日数が経過してしまいますと、御遺体が腐敗してしまいます。そうすると、御遺体からの体液が漏出して室内に残されます。警察が搬出するのは御遺体ですので、この腐敗した体液は室内に残されることになります。標準予防策として、こういった体液(血液や尿などといった成分が色々混ざっています。)には感染するリスクがあるとされています。またウジ虫やハエなどが発生すると、こういった体液に触れたうえで、部屋中を動き回りますので、部屋中に感染源が広がってしまいます。そこで、まずは室内の消毒活動を行ってから作業することになります。これらは、お見積りの際に常に説明させて頂くのですが、中にはなかなか理解してくれない人もおられます。細菌やウイルスは目に見えませんので、なぜそんな作業が必要で、お金をかけないといけないのかと勘繰ってしまうのでしょうね。そのお気持ちはよくわかります。遺品整理ですと、物が実際に撤去されると目に見えてわかります。また腐敗体液による汚染も、清掃後は目に見えて確認できます。ニオイも鼻で確認できます。ウイルスや細菌は消毒前と後で変化がわかりません。(細菌に関しては細菌検査で、判定することは可能なのですが、費用がかかってしいまいます。)
ですが最近は、新型コロナウイルスの影響で、皆さんの衛生知識が高まり、ウイルスなどに対する知識も高まるようになってきました。ですので、今までよりも消毒に対するご理解を得られやすくなってるように感じます。もちろん、消毒についてご理解を得られにくかったのは、こちらの説明不足によるもの、力不足によるものとは理解してますので、そこは日々研鑚していく必要があります。特殊清掃には、なぜ感染症対策が必要なのか、消毒が必要なのか、これを機会により一層理解して頂けるよう精進していきたいと思います。
大阪と兵庫の往来自粛
- 2020-03-22 (日)
- スタッフのつぶやき
SCS・特殊清掃ケアサービスの林田です。
3連休最後の日曜日です。気温もいい感じで天気も良く、本来であれば絶好の行楽日和ですね。桜の開花のニュースも伝わってきましたし、春到来といった感じですが、実際には新型コロナウイルスの問題で、行楽日和とは言っていられない状況です。3連休に入る前の金曜日には、大阪府の吉村知事から、大阪~兵庫間の不要不急の往来を自粛してほしいとの要請がありました。首都圏もそうですが、関西圏も通常の生活において、各自治体が密接にかかわっており、往来を自粛することについては様々な意見があるようです。色々と意見はあるとは思いますが、不要不急ということで、必要な移動まで制限するといった意図はないと思いますし、ここで油断せずに気を付けてほしいというような政治的なメッセージも込められているでしょうね。難しいですが、感染予防には気を付けて、経済もまわしていけるように頑張っていきたいですね。
さて、弊社でも大阪だけではなく、兵庫に行ったり、京都に行ったり、滋賀に行ったり、和歌山に行ったりして特殊清掃を行います。特に兵庫方面は、尼崎市や神戸市など人口が多い都市が多いので、行く機会が多かったりします。それだけにやはり、近畿圏全体の新型コロナウイルスの感染状況というのは気になりますね。首都圏、関西圏以外では愛知県を中心とした地域も感染状況は油断ならない状況になっています。そちらの方面にも特殊清掃に行くことはありますので、これからも油断せずに、困っておられる方のために、必要な仕事の往来は果たしていきたいと思います。
守口市でゴミ屋敷の片付けと特殊清掃の作業をしました
すっかり冬の終わりを感じ、春の到来な気温になりましたね。
新型コロナウイルスが全世界で猛威を振るっている為、卒業式が開催されなかった方や、これからの入学式はどうなることうやら。。
心配はつきませんね。SCS特殊清掃にも新型コロナウイルスの発生があった場合に、オフィスなどの消毒は可能か?との問い合わせが毎日数10件かかっており、予防の為に事務所を清潔にしてほしいなどの、事前消毒へ毎日現場が続きますが早く終息してほしいものです。
守口市でゴミ屋敷の片付けと特殊清掃をしました。
ドアを開けたらもうごみで埋まっている状態で、部屋の少しくぼんだスペース(そこで生活していた)でお亡くなりになっておられた。強烈な死臭と腐敗臭が、マンション共有部にまで漏れ出ていたために、発見に至ったそうだ。ゴミ屋敷でも生ごみ系はほとんどなくて、どちらかといえばモノ屋敷。私の今までの経験では裕福な方(お金を持っている)がこういったモノ屋敷にしてしまう人が多い。
セルフネグレクトによる病気が原因の場合もある。身体を悪くしてあまり活発に行動できなくなった方が、モノ屋敷にする傾向にあると思います。腐敗体液の汚染源を消毒、特殊清掃をしてから2日がかりでトラック12台分の量を搬出しましたが、これからは消臭作業へ入ります。遺族様に聞くと、市内の立地条件の良い場所にありますので、リフォームしてから売却するようです。
作業前
作業後
死活問題
- 2020-03-14 (土)
- スタッフのつぶやき
SCS・特殊清掃ケアサービスの林田です。
新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックが宣言されました。イベントの自粛なども行われ、経済への影響が非常に大きくなっています。歓送迎会の中止などによって飲食店も影響を受けています。またお花屋さんなども、卒業式などの中止によって影響が出ているようです。観光・遊戯関連や交通関連はもちろん、小売り業などでも買い控えなどの動きで売り上げが落ちているようです。経済への影響が大きくなるなか、大阪府では、イベントも一斉で自粛ではなく、感染拡大につながらないようなケースに関しては再開していく方針のようです。感染拡大のためには出歩かない方がいいですが、それで経済活動が完全に死んでしまうと、二次的被害が大きすぎます。ここら辺は難しいかじ取りになりますが、政治の見せ場だとは思いますので、ここは国はもちろん各自治体の首長にも頑張って頂きたいですね。有事の際にこそ政治家の真の力量が発揮されるのではないでしょうか。
特殊清掃の仕事をしていると自殺の現場にも行くことは多々あります。人間関係の問題もありますが、経済的な問題で自殺される方も大勢います。こういった状況ですと経営がいきずまって倒産してくるところも出てくる可能性は十分あります。もうすでに持ちこたえられなかった会社もあります。孤独死の場合は自然死なので、発見が遅くなったことによって悲惨な状況になったとしても、納得できる部分があります。しかし自殺の現場の悲惨さというのは、それとは別のものがあります。霊感とかそういったものがあるわけではありませんが、やはり何かズシッとくるものがありますね。やはり悲しいことですよね
新型コロナウイルスの影響が経営の死活問題になってるようなところもあると思います。楽観的なことは言えませんが、感染がおさまれば、インフラが破壊されたわけではありませんので消費マインドさえ変われば、V字回復もあり得ると思いますし、そう願いたいです。今が耐え時、我慢の時です。ウイルスの脅威に一丸になって立ち向かい、克服していきたいですね。
殺菌消毒、感染対策
- 2020-03-13 (金)
- 殺菌・消毒
新型コロナウイルスの影響で各種イベントや社会活動の自粛が広がっています。不要不急の外出も控える動きから、観光地も閑散としていると聞きます。ウイルス罹患・発症も確かに怖いのですが、自粛による経済的な損失も相当なものがあります。収入減、倒産、失業のほうがコロナウイルスより健康を害するかもしれません。問題を難しくしているのは、ウイルスが目に見えず、どこまで気をつければよいのか分からないせいではないでしょうか。発症していない人や軽症の人からでも感染するとの情報があり、完全にシャットアウトすることは難しい状況です。連日増える感染者数に不安ばかり増大していくようです。結果はマスクやトイレットペーパーの買い占め、殴り合い奪い合いの喧嘩やデマ情報、詐欺事件という現象にまで至ります。
孤独死、変死を扱う特殊清掃の現場では、まずはじめに行うことが室内の殺菌消毒です。これは感染症対策の意味があります。ご遺体が腐敗し、腐敗体液が漏出し室内を汚染する。腐敗体液や血液にはさまざまな細菌、大腸菌や肝炎ウイルスが存在している可能性がある。ご遺体の発見が遅れてウジやハエといった衛生害虫が発生した場合は、それらが室内を移動し飛び回って汚染を広げてしまう。そういった環境を清掃しリセットするためにまずは殺菌消毒が必要となります。作業員である私たちが菌やウイルスに感染しては安全に作業ができませんし、また現場の外に感染をひろげてしまう恐れがあります。目に見えないが細菌やウイルスが存在しているかもしれないと想定して作業に当たります。
新型コロナウイルスについても言えますが、そのウイルスがどういった経路で感染を引き起こすのか知る必要があります。飛沫感染なのか接触感染なのか空気感染、食品や器物を媒介してなのか、または昆虫媒介感染なのか。例えば飛沫感染であれば、人のいない屋外でまで怯えて身構える必要もないということです。そして殺菌、消毒に有効な薬剤は何なのか。どの程度の濃度で効果があるのか。消毒に一般的な次亜塩素酸ナトリウム(ハイターなどですね)でもそれで手洗いしては肌が荒れてしまいますし、高い濃度でやたらに使用すれば場所によっては錆びついたり脱色します。
新型コロナウイルスは未知の部分が多いのですが、できるだけ冷静に、手洗いうがいの励行や素手で眼口鼻に触らないようにするなど感染対策に注意をしつつも、過度に活動を自粛しすぎて健康を害するようなことにならないように、一方に偏りすぎることのないようなバランス感覚が求められているように思います。
西宮市で特殊清掃をしました。
孤独死があった特殊清掃が必要な部屋へ立ち入るときは、まずは現場調査をする事になります。事前に依頼者からできるだけ情報を聞き出す。【部屋のどの場所でお亡くなりになられていたか】【お亡くなりになられてからの日数】【おおよその年齢】【持病があったかどうか】その情報を元に現場を注意深く確認します。ご遺体の発見までが長時間経っている場合は、腐敗体液による汚染がどこまで広がっているか、蛆虫や蠅の発生具合を慎重に調査します。残置物【遺品】の撤去を依頼される場合は処分する物量の確認をすることになります。
遺品といっても故人様のプライバシーに関わる事なので慎重に扱います。人によって本当に様々です。生前の姿がお会いしていなくとも想像できる程、故人さんの生活感を感じます。
SCS特殊清掃・ケアサービスでは、遺品整理を行うときは依頼者の金銭的な負担を軽減する為に、極力リサイクルやリユースを駆使して捨てるものを減らす事を心掛けています。しかし、死後の時間が経過してからご遺体を発見された現場では、それが出来ない事が多いのです。室内の残置物すべてに死臭(腐敗臭)が強烈に吸着します。死臭(腐敗臭)がしみ込んだものは、強烈な匂いがするのでリサイクルに出すことが出来ず、結局はゴミとして処分することがほとんど。遺品整理で見つかった貴重品も、特に紙製品類などは遺族様が持ち帰ってから外で長期間天日干しをすることで臭いの低減する事くらいしかできないのです。しかし遺族様も様々で、臭いがしてもかまわないからと大切に持ち帰る方もおられれば、臭いがするから全部処分してくれと様々です。
兵庫県西宮市で特殊清掃をしました。依頼者はマンション大家さんで、管理会社を通して依頼が来ました。
故人様は、昨年定年退職されたお堅い正義のお仕事。部屋には職業側だろうか、書類関係も一目でわかりやすく整理整頓されていた。
お堅い職をしていたからは関係ないのかもしれないが、僕の経験上はこのようなケースでは珍しく遺族様が相続放棄をされて、遺品の引き取りも無しとの事。そうであっても写真を含め遺品整理の対応をして貴重品と思えるものは全て管理会社に託した。
死後、2週間程たっており、腐敗も進んでいたために消毒・特殊清掃・消臭作業をさせていただきました。
故人様は数十年仕事にまい進して定年を迎え、翌年に突然死するなんて。哀しい現場でした。
東日本大震災から9年経ちました
東日本大震災から明日で9年たちますね。
僕は当時運送屋で働く長距離ドライバーをしていました。当時の大阪知事の依頼で震災3日後から救援物資を持って岩手県へ走ったのですが、
大寒波が襲来していた時期と地震の影響で交通事情もかなり麻痺しており、大雪での通行止め区間や磐越道と東北道の交差付近の陥没などもあったので、大阪を出発してから20時間近く経ってようやく岩手の盛岡北インターを降りました。そこから津波が襲った海側までの距離も、山道だと100キロ近くありましたので、雪の影響で道路が圧雪する中での運転は本当に怖かったです。そうして走ってようやく海側が見えたとおもったら、津波で破壊された宮古市の街並みを360度みて身体が震え上がった事を今でも鮮明に覚えています。あれから9年経ち、復興も着々と進んでいる所もあれば、人口減少の大きな問題も重なってうまく進むどころか廃業する事業者も、とある市では100件以上あるとニュースでみました。人口減少と廃業だけではなく、深刻な問題も年々増え続けています。我々の仕事にも深く関係する孤立死や孤独死問題です。僕も阪神大震災後の災害公営住宅で起きた、孤独死等の特殊清掃や遺品整理の作業を何度もしました。やはり死後数か月から1年近く発見されていない現場もありました。
東日本大震災後、災害公営住宅で誰にも看取られる事無く亡くなる【孤独死】が昨年末までの統計で、岩手・宮城。福島3県合計251人となり、仮設住宅での統計243人を上回ったそうです。仮設住宅そのものがお役目を終え無くなった事が大きく影響しているとはいえ、震災後に今まで住んでいた若い働き盛りの人が地元を離れてしまって、高齢者の人口比率が増えた事で。65歳以上の高齢者が全体の76.9パーセントにもなることから阪神大震災の時と比べても、高齢者が圧倒的に多くなっています。死後2日以上経ってからの発見が59.9パーセントにもなることから、高齢者の安否確認などの見守りサービスの人員不足を補う策を考えなければいけませんね。