Home > 遺品整理

遺品整理 Archive

へそくり

孤独死の方やゴミ屋敷状態のお部屋を片付けていて
よく遭遇するのがお金の問題です。
今回は2つのエピソードをご紹介します。

1つ目は、孤独死の方のお部屋を片付けていた時のこと。
大阪市内の中心部からはずれにある、
どちらかといえば古く、狭いマンションの1室が現場でした。
家主は、床に敷いたぺらぺらのお布団の上で亡くなっていました。
幸い、亡くなってから発見されるまで、比較的早く見つかったようで、
臭いや汚れはそこまでひどいものではありませんでした。
しかし、チャバネゴキブリが沢山生息していて、
生前から衛生環境がよくなかったことが伺えます。
そんな、物も多くないお部屋を片付けていると、
封筒に入ったお金が見つかりました。およそ10万円。
封筒は給料袋のようでした。
封筒が見つかった周辺をさらに片付けていくと、
同じように給料袋に入った10万円程度のお金が次々に見つかりました。
さらに、タバコで汚れたエアコンを拭き掃除していると、
室内機の上にまた封筒が…
やはり、給料袋に入った現金でした。
最終的に見つかったお金は、およそ200万円。
質素な暮らしに見えるお部屋と見つかった金額の対比が印象的でした。

2つ目のお話は、ゴミ屋敷状態のお部屋のお片付け。
このお部屋は長く住んでいる方から大家さんに連絡があり、
水道の修理をしてほしいとの事で、業者に行ってもらうと、
ゴミ屋敷状態で足を踏み入れられないと報告があったことで発覚しました。
ゴミ屋敷にはいくつか種類があるのですが、
こちらは生ごみなどはほとんどなく、以前ブログでご紹介した、おしっこ爆弾もなく、
ほとんどが本やDVDでした。
そして、本が積み重なった床をどけていくと、小銭が沢山落ちています。
掃除をするうえでこの小銭が厄介です。
細かなゴミを片付けようとすると、小銭まで一緒に入ってしまいます。
お金を捨てるわけにはいかないので、いちいち仕分けが必要となり、
ただ片付けるよりも倍以上の時間がかかってしまいます。
言い忘れましたが、こちらは住んでいらっしゃる住人さんがいるので、
拾った小銭を渡していくと、10万円以上にはなったようでした。
そのお金が、今回のお片付けの費用の一部になったようで、
結果オーライと言ったところでしょうか。

この仕事をしていると、お宝が出てきますか?
とよく聞かれますが、お宝が出てくるのは1割程度かなと思います。
みなさま、あまり期待されない方がよいかなと。

今回は、お金のお話でした。

  • コメント (Close): 0
  • トラックバック (Close): 0

10年間特殊清掃に従事して思う事

SCS特殊清掃ケアサービスの岡本です。

私はこの特殊清掃業界でお仕事をさせていただきまして、早10年になりました。

今まで沢山の現場を清掃させて頂き、同じ現場は2度無いといっても過言では無い。

人間の人生と同じように10人十色といいますか、故人さんも人間で有ったわけで

その人の生き様が現場を物語っているわけであります。

本当に沢山の現場を経験させて頂きました。特殊清掃を始めた頃は感情移入しすぎて

涙しながら清掃したもので、辛くて辞めていくスタッフが多いのがこの業界なのかもしれません。

時には怪奇現象(霊現象)も感じた事も沢山ありました(今は全くありませんが。苦笑)

ストレッチフィルム(巨大なラップみたいなモノ)が急に飛んできて額に当たったり。

遺品の時計の針が急に逆回転して速く回ったり。スクレパー(カッターの刃)が飛んできて額を切ったり。

子供の泣き声がどこからか聞こえて来たり(本当の話)真夏のゴミ屋敷(モノ屋敷)の部屋でクーラーも

ついていないのにすごく冷気を感じたり(練炭自殺現場)とにかく色々ありました。

孤独死や孤立死、殺害現場様々行きましたが、一番辛かったのはやっぱり、自殺(自死)現場でした。

首を吊るロープを架ける為に、長年愛用したであろう(大工さん)ハンマーで絶妙な角度で釘をうって

それでロープをかけた故人さん。

女性の方で迷惑かけたくないから、先に家財道具をすべて引き払って、ぶら下がり健康器と新品の脚立、ちゃぶ台の上には家の鍵と、

脚立の説明書のみがおいてあり、床にはビニールシートを敷いてありました。

腹を包丁で刺して苦しみながらはいずりまわり、家中の至る所に血液が飛び散り、最期はお風呂場で絶命したのでしょう。

血だまりがくっきり包丁の跡になっていました。

コロナ過で仕事が無くてお金も無い状態が続き、賃貸マンションなので迷惑かけないように、河川敷で刃物で自身を

刺し絶命した方の部屋の遺品整理をしていた時のお父さんの悲しそうな顔を思い出します。

離婚して子供たちと会えないのが辛いんでしょうね。子供たちの写真を囲んで練炭自殺した方。何人かいました。

他にも沢山の故人さんの壮絶な最期のお掃除しました。

特殊清掃は決して楽な仕事ではありません。故人さん自身もまさか自分が腐敗して想像していた以上に

身体が腐り腐敗体液でドロドロになるなんて思っていなかったと思います。

絶対その事に対してはどんな現場であれ、私たちが原状回復して、元の状態にしてあげないといけません。

特殊清掃のエキスパートとしてプライドもって従事します。

特殊清掃や遺品整理でお困りの方はSCS特殊清掃ケアサービスまでご連絡お待ちしております。

0120-469-466

  • コメント (Close): 0
  • トラックバック (Close): 0

新型コロナウイルス感染症も落ち着いてきました。

SCS特殊清掃ケアサービスの岡本です。

約3年半程前に世界中に猛威を振るったCOVID19(新型コロナウイルス感染症)

日本でもたくさんの人が感染したと思う。私の周りでもあれよあれよと感染していった。

知り合いで3回感染した人もいたほど。私自身か感染した事はないが、私の家族は感染した。

もちろん私は感染症対策のプロとして、手指消毒、うがいを徹底するのはあたり前であり

プロとして感染しては絶対にいけなかった。

日本中でも今も混雑している電車内では、マスク推奨で野外、室内ではマスクは着用しなくてよいと

変わりつつあります。

5類感染症に変わるとだいぶと今までの生活に戻ってくるのでしょうね。

仕事面でも大きな変化はあった。

コロナに感染してそのまま孤独死した現場にも数十件特殊清掃や遺品整理を行った。

コロナで職を失って、仕事が無いのでお金がなく生活を苦に自殺された方の特殊清掃や遺品整理も何件も行った。

言える事はコロナのせいで失う事やモノが多い。

SCS特殊清掃ケアサービスでは、感染症対策のプロとして、コロナ感染者が働いていた職場の除染作業を

毎日のように施工した。スーパーからディスカウントストアや卸売りの会社、薬局、保育園や幼稚園など様々だった。

気密性の高い防護服を着用したまま2時間除染作業は、本当にきつかったものです。

その除染作業依頼も徐々に減っては来ているのは、本当に良い事だと思います。

早く前のようにマスクもしなくていい生活に戻れますように。

SCSでは孤独死、孤立死、自殺、事件現場の特殊清掃や新型コロナウイルス感染症に羅漢された方の職場や

自宅の除染作業を行っております。お問合せスタッフ一同心よりお待ちしております。

  • コメント (Close): 0
  • トラックバック (Close): 0

2022年も終盤

いよいよ2022年も終わりですね。
私自身、今年9月から特殊清掃という仕事を始めて、
多くの現場を経験しました。

同じ現場に1週間程度通うことも多く、
亡くなった方が生きた場所や時間を少しだけ共有したような、
不思議な気持ちにもなりました。

そして、当たり前のことですが、
人生は人それぞれだと、強烈に感じました。
一人で暮らすことになった理由も、
子どもが手を離れたことだったり、
配偶者に先立たれたことだったり、
自ら望んでそうしたケースもあるでしょうし、
不本意ながら一人で暮らしていた方もいたかもしれません。

特に印象的だったのは、
まだまだ元気な年齢だったからこそ、
突然、命を失い、
心配して定期的に連絡をくれる人がおらず、
長い時間亡くなったまま放置されてしまったケースです。

部屋は人を招くような状況ではなく、
生活感がしっかり残っている中で
特殊清掃を行い、部屋を片付けていくことは
その方の生きた痕跡を消していくようで、少し心が痛みます。
それでも、写真などでその方が楽しく暮らしていた様子をうかがい知れると、
少し安心します。

私たちの仕事は、できればない方がいい仕事ですが、
ゼロになることは無く、誰かがしなければいけない仕事なのだと、
実際に仕事を始めて痛感しています。

依頼していただいた方はもちろん、
亡くなった方にも、思いが届くような仕事をしていけたらと考えています。
本年はありがとうございました。
来年もよろしくお願いいたします。

  • コメント (Close): 0
  • トラックバック (Close): 0

大量のペットボトル爆弾(し尿)の処理は大変です。

先日、またもやゴミ屋敷の清掃を行いました。
今回は、1Rマンション。
部屋の主は亡くなったわけではなく、
訳あって部屋をそのままにして去ってしまったようです。

一人暮らし用の部屋ですので、
ゴミ屋敷とは言っても、その物量はそれほどでもないのでは?
と、思われるかもしれません。
しかし、部屋にゴミを溜めこんでしまう人は、
想像を超えた溜めこみ方をするのです。
低い所で腰くらい、
高い所では肩の高さまでゴミが積み上げられていました。
さらに、ゴミの間には無数のペットボトルがあります。
これが今回のテーマ、ペットボトル爆弾です。
ゴミ屋敷は、ゴミの溜めこみが進んでいくにつれて、
お風呂やキッチン、そしてトイレといった設備が使用不能となり、
居住スペースすらなくなっていきます。
その際、用を出す手段として、ペットボトルに小便をする、
という行動がよく見られます。
ペットボトルに入れられ時間のたった尿は、
発酵が進んでいるのか、
栓を開けた瞬間にガスと共に噴き出すようなものもあります。
これが「ペットボトル爆弾」と呼ばれる所以です。
臭いも強烈で、汚いお話で恐縮ですが、
たくあんのにおいを数百倍に濃縮したような刺激臭です。
何百本にも渡る、このペットボトル爆弾、
処理をする際は、防護服を着て、
N95など、高機能のマスクをつけて行います
(作業服に飛び散りますし、臭いも長時間かいでいられないほど
強烈なのです)

まずはゴミ屋敷のトイレ周辺のゴミを撤去し、
スペースができたら、ゴミの中からペットボトルを仕分け、
トイレ周辺に集めます。
そして、ひたすら、ペットボトル爆弾を開栓し、
トイレに流していきます。
その途方もない数に、心が折れそうになりますが、
この部屋の住人が、どういった経緯でこうした生活に陥り、
ペットボトルに用を足す日々を続けたのか、
ついつい思いを巡らせてしまいます。

なんとか、ペットボトル爆弾を処理し終えて、
帰り支度をしていると、他のスタッフから、
「臭いで」と指摘されました。
防護服を着ていたため、服に臭いは次いでいないはずなのですが、
噴き出したガスを浴び続けていたため、
身体に染みついていたようです。
今回の仕事、一番心が折れたのはこの瞬間でした。
トラックの窓を半分開け、帰路につくのでした。

  • コメント (Close): 0
  • トラックバック (Close): 0

エレベーターなし物件での暮らしと生前整理

9月に入社した野々山です。

特殊清掃の世界に飛び込み、驚いたことの一つが、
エレベーターのない5階以上の建物で暮らす
ご高齢の方の案件の多さです。
特殊清掃を行い荷物の運び出しをする我々にとっても、
骨の折れる作業になりますが、
自室まで階段で重い荷物を運び、日々暮らしていた故人を思うと、
日本の高齢社会と住宅事情について考えざるを得ません。

おまけに電車の最寄駅からも遠く、
近隣にお店も少ないエリアも珍しくなく、
時折、「都会の買い物難民」といった形で報道でも取り上げられることがありますが、
深刻な社会問題だと感じます。

また、配偶者を亡くし、その荷物を整理できないまま、
2人分の荷物(時にはご子息の思い出の品も)に囲まれて、
亡くなられている方も多くいらっしゃるようです。

先にも述べたように、エレベーターのない物件から荷物を運び出すことは
骨の折れる作業ですし、
家族の物とはいえ、自分のもの以外の荷物整理は、神経を使う作業です。

整理できないままお亡くなりになった場合、
ほとんど物はご遺族に形見分けされることもなく、処分されてしまいます。
もしも、ご家族に持っていてほしいものがあれば、
生前にきちんと整理しておくことが最善だと、日々仕事をしながら感じております。

生前の荷物整理も弊社で承ることが可能ですので、ぜひともご相談下さい。

冬眠から覚めた蛆虫くんお帰りなさい。

春になり桜も散り去り世間ではGWウィーク前の空気感が漂っています。

日々の暖かくなった気候に昼間から眠気まで起こりますね。仕事上車は必須で

毎日特殊清掃や遺品整理の現地調査で、大阪をはじめとして、兵庫県、京都府、滋賀県、和歌山県と

色々な地域に車移動します。車の運転中は冬場は窓を閉め切って運転するのですが、

風が気持ちよい季節なので窓を全開にして運転する事が増えました。

幸い私には花粉症の症状がまだ一度も味わったことが無いのでできる事なのでしょうが。

花粉症の方ごめんなさい。

さて新型コロナウイルス感染症も3年目に突入しておりますが、得体のしれない脅威から

解明されてきた事が沢山解ってくるようになり、自分の身は自分で守る事(自己防衛)にフェーズが切り替わり

つつあります。その中で今後の室内や公共交通機関などでのマスクの義務化なども緩和されていくことでしょうね。

アメリカなどでは飛行機の搭乗もマスクは必要なくなっているようですね。ニューヨーク州だけは

まだいろいろと規制されているようです。日本でも風邪とまでは言えませんが、せめてインフルエンザ感染症の

5類感染症指定に変更して、同じように対応していくことにいずれなるように思います。

コロナウイルスに感染された方の職場の除染作業もだいぶん少なくなってきて

感染者も早く落ち着く事を願うばかりです。

ワクチン接種での重傷化を防ぐのと感染しても軽傷で済まれている方が私の周りにも沢山います。

私自身は新型コロナウイルス感染症に感染された方の除染作業をするので、ワクチンは3回接種も2月末で終わり

無事になんとか今まで一度も感染しておりませんが、こればかりはインフルエンザにも感染した事が無く、体質も

大きく関係しているのだろうなぁと思います。

暖かくなり、特殊清掃の案件が増えてきております。

先日冬眠から眼を覚ましだした【アイツ】を見ました。そのあいつは数百から数千と大量にうじゃうじゃと、

明るい所から暗い所に逃げるように、集団でうにょうにょと動いています。蛆虫くんこんにちは。

また今年も大量の君たちとの闘いが始まるのですね。駆除されるか蠅になるかの闘いです。

孤独死や孤立死、自殺(自死)などでの緊急対応等SCS特殊清掃・ケアサービスにお任せください。

お問合せスタッフ一同心よりお待ちしつぉります。

  • コメント (Close): 0
  • トラックバック (Close): 0

今年は職を失った方の自死現場が多かったです。

今年も残すところあと僅かになりました。SCS特殊清掃ケアサービスに関わってくださりました沢山のご縁に感謝いたします。

来年も宜しくお願いいたします。今年も一年間で沢山の特殊清掃業務をおこなってきました。

来年の年始もすでに予定が決まっておりますが特殊清掃の緊急対応等、年中無休で対応させていただいておりますので

お困りの際はSCS特殊清掃ケアサービスまでご連絡戴ければと存じます。

今年を振り返って、やはり新型コロナウイルス感染症の影響で緊急事態宣言もあり

職を失った方が多いのか、とにかく一年間で(自死)自殺現場の特殊清掃が多かったです。

孤独死(孤立死)現場も年々増えて今年も多かったですが、

中でも圧倒的に多く感じたのは特に女性が自死(自殺)された特殊清掃や遺品整理の現場を

沢山対応させていただきました。

つい先日にあった現場では懇意にして頂いてる葬儀社からの依頼でした。

娘さんが自死(自殺)されたので遺品整理を頼みたいとの事。

自死(自殺)されるかたの9割は自室にて、首にロープ等をかけてお亡くなりになられる方がほとんどです。

10年以上前に問題になった硫化水素を発生させて自死(自殺)される方はもうほとんどおられませんが、

練炭を利用した(1酸化炭素中毒)自死(自殺)もかなり少なくなってきているような気がします。

それでも年に数回は対応しているような気がします。

このように自室で自死(自殺)される方がほとんど。

ご遺族様と電話で打ち合わせした時に確認させて頂いたのですが、

お部屋でお亡くなりになられておられたのですかと。しかしどうも違うようなのです。

現地で待ち合わせしていたので、部屋へ向かうと部屋の中からご遺族の初老の男性が出てこられました。

挨拶をして少し話をしていると娘さんを突然このような形で失い、葬儀を終え数日は動けなかったようでした。

ようやく重い腰を起こして、片づけねばと決めたようです。

それでも喪失感は想像を絶するものでご遺族様のお顔には覇気が無く悲嘆に暮れている状態です。

御遺品整理の見積を作りながらご遺族様とお話ししている中で、娘さんの自死(自殺)についてお話してくれました。

河川敷で手首を切って絶命していたそうです。

半年前にご遺族様の連絡があったようでした。お金が無くて困っているとの事だったそうです。

それからは連絡が無くてこのような結果になってしまったことの後悔。

娘さんは部屋で亡くなると家族に迷惑をかけるのをきっと理解されていたんだと思います。

本来、賃貸物件での自死は、損害賠償の対象になる事がほとんど。

昔にあった現場で今でも忘れる事が出来ない事で、自死(自殺)された部屋の階全ての住人が

出て行ってしまったので、大家さんがご遺族さん対して全員分の家賃を数か月分請求するケースがありました。

家賃の請求だけでも飛んでもない金額になりますが

それだけではなくて、特殊清掃費用、消臭(脱臭)費用、リフォーム工事費用を全て支払わなければなりません。

賃貸の連帯保証人に対しては責任があるわけです。

故人様は賃貸住宅で自死すると両親に迷惑が掛かってしまう事を調べそこまで理解した上で、外にでて河川敷で絶命。

考えただけで涙が出そうでした。

お部屋には必要最低限の家財のみが残されていて、クローゼットには布団も綺麗に収納した状態でした。

故人さんの人柄がみてとれるような生活感がありました。

故人様のご冥福をお祈りすると共に残されたご家族様の悲嘆が和らぎ、一歩づつ前を向いていけるようになりますように。

  • コメント (Close): 0
  • トラックバック (Close): 0

孤独死や孤立死現場での新型コロナウイルス感染との関係

昨年からの新型コロナウイルスの猛威によって、世界中の人々のライフスタイルが一変しました。

日本では新型コロナウイルスの感染が少し収まっている状態ではあります。

終息に近づいているのかなぁとも思ってしまいますが、基本的な感染症対策を講じて引き続き生活していくしかありませんね。

昨年夏からの度重なる緊急事態宣言期間中や、蔓延防止期間などでも私たちの仕事である特殊清掃の現場は続いていました。

もしかしたら、新型コロナウイルスに感染している人が孤独死しているケースも疑わざるを得ないケースも沢山ありました。

特殊清掃の現場では感染症対策の一環として、基本防護服を着用して作業することになります。

SCS特殊清掃ケアサービスの社員全員が、感染症対策の座学勉強して取得したのが民間資格ですが、

医療機関や大手製薬会社等の企業の社員さんも取得している【医療環境管理士】の資格試験に合格しています。

その資格が無ければ特殊清掃の現場作業をする事は出来ないわけではありません。

SCS特殊清掃ケアサービスの社員全員が、何故その資格を取得したのかと言いますと、

誰よりも感染症の恐ろしさを勉強することによって、全て理解したかったからです。

目に見えないリスクなので危機管理をもって特殊清掃現場に臨むわけですから、全ての社員が感染症に

羅漢するリスクは限りなく低いわけです。

新型コロナウイルス感染症が広がってから、孤独死現場にまず初めに入って御遺体の確認をされる消防や警察、鑑識が

以前とは違う、完全防護服状態で対応されているそうです。

コロナかもしれないという可能性があるからだそうです。

SCS特殊清掃ケアサービスの社員全員が医療環境管理士の資格で勉強してきたことのひとつに

ウイルスと細菌の違いがあります。

その大きな違いは最近は宿主(ここでは動物・人間)が死んでも細菌は自ら増殖することが出来るのに対して、

ウイルスは宿主が死ぬとウイルス自体が生きた細胞の中でしか、自ら増殖できないので死滅するという事です。

新型コロナウイルスの研究でもまだまだ正確な時間数は確定されていません。

しかし間違いなくウイルスは生きた細胞の中でしか増殖する事が出来ないので、時間が経てば死滅します。

孤独死や孤立死現場で時間が経って発見されたご遺体が、生前に新型コロナウイルスに感染していて、

それが原因でお亡くなりになったとします。

しかし時間が経って発見されたご遺体にはおそらく新型コロナウイルス自体は死滅していると思います。

それでもウイルスよりも大腸菌やその他細菌に汚染されているので、感染症に羅漢しないために防護服を着用するわけであります。

新型コロナウイルス感染症が猛威を振るってからの孤独死現場では、もしかしたら新型コロナウイルスに感染して、コロナだと

気づかずに容態が急変してお亡くなりになられた方もいたのかもしれません。

特殊清掃を今年一年間振り返り、私自身が気になったことがあります。

特殊清掃が終わり、依頼者様から遺品整理や残置物処分を頼まれることがあります。

遺品整理の作業とはお亡くなりになった方の家財を一つずつ確認しながら、書類関係もひとつづつ必ず目を通します。

その際に孤独死や孤立死現場でよく見かけるのが、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種券です。

私が今年見てきた孤独死現場で、新型コロナウイルスのワクチンの未接種者の方が90%以上でした。

中には大勢封筒自体も開封していない方もいました。

高齢者程重傷者が増えるので、ワクチン接種を早くから優先的に接種券も配られていましたが、もしかしたら

関係もあるのかもしれませんね。

特殊清掃とゴミ屋敷清掃の作業を行いました

台風は日本列島から離れていっていますが、引き続き大雨による土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に注意が必要との事です。近年、異常気象が続いていますが、ただでさえコロナで大変ななか、これから大きな台風や水害がないことを祈ります。

さて、先日は特殊清掃の作業を行いました。ご依頼者は親族の方でした。アパート1Kの室内でお亡くなりになり、お身内の方により翌日に発見されました。特にこの気温が高い時期に発見が遅れるとご遺体の腐敗が進行して臭いや害虫の発生により、より重い事態になってしまいます。今回は比較的発見が早くされたため、ご遺体の傷みは少なかったようです。

ただし、別の問題で、室内がいわゆるゴミ屋敷状態となっており、生活用品や衣類、雑誌などが積み重なって床が見えない状態になっていました。賃貸住宅のため部屋の明け渡しのためにはこれら残された物の仕分け、整理と処分が必要であり、その作業もご依頼いただくこととなりました。室内の消毒作業ののち、残された物を確認しながらご遺族様にお渡しする物(現金や貴金属、重要書類関係、生前のお写真など)、紙類・金属類などリサイクルできるものというふうに仕分けしていきます。そうして積もったモノを掘り下げていくような作業になるのですが、どちらのいわゆるゴミ屋敷といわれるようなお部屋を片付けていて分かるのは、初めからこうした部屋の状態ではなかったということです。散乱した物で隠れていたタンスや押入れなど収納のなかには日用品が仕分けして置かれていたり、掃除道具があったりします。長らく使っていない形跡のお風呂場にはお風呂用の洗剤や掃除用のスポンジなどもあります。どこかの段階で、掃除や片付けがされなくなっていく、生活が雑然となっていく様子があります。生活の途中で何があったんだろうか、と不用品をビニール袋に梱包しながらふと考えてしまいます。その理由は様々だろうと思いますが、きっかけであったり、条件であったりは誰にでもありえることじゃないかという気がします。

片付けが終わり、空っぽになったお部屋には壁や床にカビなどの生活の汚れが残りましたが、ご遺族様はほっとされたご様子でした。

故人様のご冥福をお祈りします。

 

ホーム > 遺品整理

ページの先頭へ